国産(北海道産)馬鈴薯でんぷんの供給不安について
弊社のホームページをご覧いただきありがとうございます。
さて表題の「国産(北海道産)馬鈴薯(じゃがいも)でんぷん」(以下、でんぷん)ですが、
国内の在庫がかなり少なくなっているという話が弊社にも伝わってきております。
需給バランスが崩れつつあり(需要の方が多い)、このままですと今年生産の馬鈴薯を原料とした
でんぷんが出回る今年の秋口になるまでに在庫が尽きてしまう可能性があります。
その対策として最悪の場合、昨年の年間使用量の3割減をお願いせざるを得ないケースも出てきております。
でんぷんの原料はじゃがいもですが、農作物として栽培されているものの用途としては、
生食用、加工用(ポテトチップスなどになる)、でんぷん原料用の3つとなります。
でんぷんの国内在庫が減少している原因として、昨今の気候変動による不作続きに加え、
肥料や燃料コスト上昇による生産量の低下、効率よく作れる作物(小麦・大豆)への生産変更、
より生産者が儲かる生食用や加工用のじゃがいもへの生産変更が主な理由となります。
すべて深刻な問題ですが、「他の作物への生産変更」については生産者保護対策(生産に対する補助金など)が
ある程度充実していれば緩和することができるのではないかと考えます。(今も制度はあるが十分ではない)
しかしながら、農業への対策は米や小麦など消費量の多い作物が優先され、また、農業以外にも
諸々の案件を国が抱えている中、残念ながらでんぷん生産への対策はあまり重視されていないのが現状です。
このような環境の上、来年度のでんぷんの値上げや出荷量の調整もすでに予測されており、
でんぷんの未来は非常に厳しいものであると言わざるを得ません。
でんぷんはおせんべいの製造や中華料理のとろみづけ等に使われるだけではなく、
様々なものの原料として使われており、地味ですが縁の下の力持ち的に重要な存在です。
国産のでんぷんの永続的な安定生産のために、
まずは今のこの状態を知っていただくことが必要と考え、いろいろ書きましたが拙い文章で誠に恐縮です。
ご興味を持たれた方は「国産でんぷんの現状」などで検索すると、もっと詳しい情報が得られます。
以上、でんぷんに関する「今」についてお伝えいたしました。
弊社もでんぷんを取扱っております。
常日頃、弊社よりでんぷんをお買い上げいただいているお客様には
可能な限り供給の安定に努めさせていただきますが、
今後の状況によっては出荷数量の制限などをお願いすることもあるかもしれません。
その際は、代替品の提案など誠心誠意の対応をいたしますので
何卒ご理解ご協力をよろしくお願い申し上げます。